橋の紹介
水道橋(すいどうばし)

全長:24.9m 全幅:50.2m
構造:鋼製 桁橋
完成:昭和63年(1988年)

水道橋は、千代田区三崎町と文京区本郷の間で、白山通りが神田川を渡る橋です。地下には、都営地下鉄三田線が走っています。

水道橋の呼び名は、橋の名前や、JRや地下鉄の駅名、交差点の名前として残っていますが、正式な住居表示としての「水道橋」は存在していません。

昭和3年(1928年)関東大震災の復興事業の一環として、鋼製のアーチデザインの桁橋が架けられましたが、白山通りの拡張に伴って現在の橋となりました。ちなみにこの復興事業では、425本の橋が造られたといわれています。

<橋名の由来>
江戸時代初期に、神田上水の樋を渡した橋だから水道橋と言われていますが、創架時期は定かではありません。

江戸時代に橋の東北角にあった吉祥寺にちなんで、吉祥寺橋とも呼ばれましたが、明暦3年(1657年)の振袖火事で寺も橋も焼失し、吉祥寺が駒込に移った後は、元吉祥寺橋と呼ばれた時期もあったようですが、神田上水の樋の完成もあり、いつしか水道橋と呼ばれるようになりました。武蔵野市吉祥寺は、この門前町が移された土地です。

水道橋の下流側左側に見える分水路入口は、秋葉原昌平橋の下流の出口まで、水害対策用の水のトンネルです。

<神田上水>
井の頭公園を水源に、善福寺川・妙正寺川・江古田川などの支流を合わせ、東に向かって流れ隅田川に注ぐ神田川(全長25.5km)を利用した、日本最初の水道です。徳川家康が江戸入府に先立って家臣の大久保藤五郎に開削されたといわれています。文京区の関口から給水し、神田川を木樋で渡っていました。明治34年(1901年)に廃止されました。

水道橋
水道橋